『言葉ははかない』がうまれるまで 07

☆出版社は、どういう経緯で決まったのですか?

写真集を創りたいという最初の気持ちが、メンバーへのプレゼントだからさ、少部数を印刷してメンバーとスタッフに配るって考えも、正直あったんだよね。

あとは、スピッツのグッズとしてツアーパンフレットみたいに創ることも可能性としてはあるよね。でも、絶対に出版社から出したいと思った。

書店での発売となると、幅が広がるよね。もちろんこれまで支えてきてくれたオーディエンスの人たちが買ってくれるのがほとんどだろうけど、もっと幅広い人に届くといいなと思ったんだ。

スピッツの写真集なんだけど、俺は彼らの姿を通じて日本や世界の音楽そのものを表現したいと思った。スピッツを深く知らない人が見ても、まあ感動はしないかも知れないけど、感動できるような作品を創ることができたらいいなと思ったし、そうしようと思ったよ。

☆最初から「主婦の友社」からの出版を考えていたのですか?

実は、最初は違う出版社に話を持っていったんだよね。4社くらい持っていって、編集の人と話して。ああ、これでは自分が創りたいものが創れないなと思ったところもあった。

ある出版社と話しが進んでいって、何度も打合せをして、10月くらいには事務所にもあいさつに行って、決まりそうだったんだけどさ。

やっぱりノルマがあってね、何万部販売するためには、こういう企画を入れましょう、ああいう企画を入れましょうってことになってきたんだ。

☆その企画は、どういう内容だったんですか?

笑・・・ 言うの?

あのさ、マンガのスピッツ物語を入れようとかさ、遊園地に行って撮影しようとか・・・。

俺はキャラクターグッズや雑誌を創りたいわけじゃなくて、彼らの成長してゆく姿や、やってきたことを表現して、俺が見てきた彼らの姿をまとめたいから写真集を創るのにさ。販売部数を確保するために、おもしろ企画が必要だって言われて。

写真集をたくさん買ってもらうためだと言われても、それらを撮る意味もそれを写真集に載せる意味も感じなかった。

だったら俺の写真じゃなくていいじゃん?って思ったから「そういうのが創りたかったら、事務所を紹介しますので事務所とやってください」って、丁寧にお断りしました。

それで、グッチャンに「ごめん!」って謝りに行って、もう1回出版社を探し始めたんだ。

*本日の写真は、内藤順司 SPITZ写真集『言葉ははかない』では使用されていない未公開写真です。

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