『言葉ははかない』がうまれるまで 06

☆21年前のことになりますが、スピッツと出会った頃はどういう印象でしたか?

出会った当初のスピッツはね・・・

ものすごい可能性を感じた。なにか懐かしい感じのする、しかし明らかに新しい音楽感性っていうのが第一印象。今までの音楽とは明らかに違う独特な魅力があったんだよね。

彼らはありとあらゆる時代の音楽を聴いてきたのだと思う。それが彼らの中で育まれて、彼らのフィルターを通して、これまでとは違うまったく新しい音になっていた。とても進化したバンドという感じだった。

正直なことを言うとね、とてもすぐ受け入れられるとは思えなかった。当時は、それほどは演奏もうまくなかったし、まだまだ今から行くって感じだった。だけど、ライヴの時、遠くの遠くに光が見えたんだよな。その感覚は今でも鮮烈に覚えてる。

スピッツとは、出会ってからずっと一緒に旅をしてきた感覚があるよ。うちの長男もスピッツのメジャーデビューの年に生まれたんだよね。だから変な話しだ けど息子とスピッツと、俺自身も一緒に成長してきたという感じがある。そして一緒に20歳になった。彼らも40代になって、それでもなおかつ音楽的に進化 しつづけているのがすごいよね。

俺自身も20代はひたすら走ってきて、30代になって、自分の暮らしを考えはじめた頃だった。無駄な物は削ぎ落としていこうと、本当に自分の好きなアー ティストだけを撮っていこうと思っていた。それで、今まで経験したことのない新しい挑戦として田舎に引っ越そうと思ったんだよね。

☆時期的にはMini Album「オーロラになれなかった人のために」と、ちょうど重なりますね。

まったく同時だった。彼らが「田舎の生活」を発表した時、俺は1年かけて土地を切りひらいて、田舎にうちを建てていたんだ。あの歌は「さよなら」だけど、俺にとっては「こんにちは」だった。

一番鶏の歌で目覚めて、縁側に子どもたちがいた。長男が1歳半になった頃だなあ。俺自身も新しい視野や感覚を大きく受け入れていった時期なんだよね。

 

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