『言葉ははかない』がうまれるまで 05

☆スピッツと出会った頃の時代背景

プロのカメラマンとしてスタートしたのは1980年。若い人は想像しづらいかも知れないけれど、音楽の世界も今と昔では全然違っていたんだ。昔は歌うの は歌手、曲を作るのは作曲家、詞を書くのは作詞家、演奏するのは演奏家という風潮でね、自分で作って歌っている人はメジャーではあまりいなかったんだよ ね。

俺が撮影活動を始めた当時は、シンガーソングライターが出始めて、やっと10年くらい経った頃だった。俺自身も雑誌でのあらゆるアーティストの撮影を経 て、誰かが作った歌じゃなくて、自分で考えて、自分の想いを、自分の言葉や音で伝えていくアーティストを撮りたいと強く思ってた。

フォーク、ニューミュージックの時代から、8ビート、ロック・・・ そういう音楽が町にあふれはじめた。やがて、バブルで音楽ビジネスも規模が大きくなって、バンドブームが起きて、いろんな才能が世に出てきたね。

音楽家ということに囚われない、アーティスティックな才能を持つ人々の音楽も脚光を浴びるようになった。時代の変わり目を、俺もカメラを持って音楽とともに過ごしてたんだよね。

90年代になって、それまでとはまた明らかに違う、懐かしいけど新しい輝きと可能性を持ったアーティストに出逢った。それが、俺にとってのスピッツなんだよね。

 

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